2007.12.21
団地模型化計画(51C型) その6
団地模型化計画、今回は南面のキッチンの出窓の表現。
51C型住棟では、バルコニーに面しているキッチンの窓が出窓になっている。
これは、台所に大型のシンクを採用したため、窓の下のシンクの部分まで出っ張っている。
実寸にして15センチ、1/150に換算すると1ミリ。なので、1ミリのスチレンボードを切り出して表現する事にする。

実物の断面が偶然撮影できました。川崎市営古市場アパートにて。
バルコニーへの扉の手前に、台所の出窓がわずかに残っています。
実物でも壁一枚分出ています。
余談ですが、東大吉武研究室でこの51C型の原設計が提案された当時はこの出窓はなかったのですが、設計事務所が実施図面を作成するときに付け加えられたとの事で、この為にバルコニーが狭くなり、設計思想から乖離したという話があるようです。

実際の模型では、スチレンボードをこのように切り出します。
最初に窓の中を切り抜いてから、窓がつながった状態で外周を切り、最後にバラバラにします。
このような繊細なパーツは、組み付け直前に切り離すことで破損する危険性も少なくなります。

接着後。なかなか様になっていると思いますが、バルコニーの手すりが付くと、この出窓は無くてもあまり目立たないんですよね。
なお、隣の大窓の出窓は未施行。こちらは実寸にして30センチ、1/150換算で2ミリの出窓なので、スチレンボードをそのまま貼付ける訳にはいかないようです。
今回はここまで、続きはまた今度。